麦と水と塩だけ(天然酵母さえ使わない)自然発酵パンの作り方

今までにいろいろな天然酵母、星野酵母から白神こだま酵母、干し葡萄を発酵させた酵母、果物を発酵させた酵母等々 を使って天然酵母パン作って来ました。そのうちになぜ酵母を使わなければいけないのだろうと言う疑問が湧いて来ました。発酵させて作るパンの 原点は多分「水と粉を混ぜて焼くだけのパン種を放置して置いたら自然発酵しそれを焼いたら良く膨らんで美味しかった。」といったところでしょう。この 原点のパンと同じ方法でパンを作れないものかと思い始めました。むかし図書館で借りた本にそれらしい作り方が載っていたのを思い出しもう一度借り て来ました。美食術/ジェフリー・ステインガーテン著と言う本です。25P〜38Pに原初のパンと言うタイトルでパリの世界一有名なパン職人リオネル・ ボワラーヌのパン・オー・ルヴァン(自然発酵パン種)のレシピが載っています.ネットで検索したところ ル・パスポートのHPに小麦を発酵させる小麦種の レシピが載っていました。どちらのレシピも元種を作る時は塩は入れません。 PICを利用した新型パン用発酵器を使ってそれぞれの方法を試して見ました。

注、 レシピの分量は計算値なので目分量でかまいません。私は1kgのバネ秤と200ccの計量カップと計量スプーンのセット(塩小匙1杯4gとする)で量っています。

ボワラーヌ式元種の作り方

小麦粉64gと水42ccを捏ねて温度22℃〜24℃で2〜3日置いて発酵させる。
試して見ると元種の発酵は上手く行くがパン種にする為に種に塩を加えた後、発酵が止まってしまうことが時々あった。

ル・パスポート式元種の作り方

抗菌シャーレに小麦粉20gと水20ccを入れて混ぜ温度26℃前後で12時間置いて発酵させる。
抗菌シャーレの代わりに熱湯消毒した容器を使った試して見ると元種の水分が多いせいでカビが生えることが多く成功率が低かった。

ボワラーヌ式を改良した自然発酵パンの作り方

パン種にする為に元種に塩を加えた後発酵が止まってしまうのは、塩が酵母の発酵を抑制する為ですが最後に塩を 入れるのならば、元種に最初から塩を入れて塩に強い酵母による発酵が出来ないかと考え試して見たら上手く行きました。元種に塩を入れるのはパン屋さんにはタブーのようですが発酵時間を少し長めにすればちゃんと発酵します。発酵温度は28℃以上になると異常発酵が起き易く25℃以下だと発酵に時間が掛かり過ぎるので26℃にしました。レシピ通りにすると小麦粉360gと水200cc塩7.2g(小麦粉の2%)のパン種になります。

  1. 元種作り
    熱湯消毒した容器に小麦粉40gと水25ccと塩0.8gを入れて捏ねます。捏ねあがりが搗きたてのお餅の様な硬さが理想です。小麦粉の水分量で 硬さが変わってくるので、硬かったら水を軟らかかったら小麦粉を足し微調整して下さい。捏ね上がったら空気に触れる面積が広くなる様に 平らにならします。次に空気が多少流通する様に軽く蓋をして発酵器の中で温度26℃で24時間発酵させます。発酵すると一面に気泡が出来て きます.
  2. パン種作り
    発酵した元種に小麦粉80gと水50ccと塩1.6gを入れて捏ね必要であれば硬さを微調整し、空気が多少流通する様に軽く蓋をして発酵器の中で温度  26℃で 8〜10時間発酵させる。
  3. パン生地作り
    発酵したパン種に小麦240gと水125ccと塩4.8gを加え捏ねてパン生地にします。捏ね方は天然酵母パンと同じ様に優しく捏ねます。 捏ね上がったパン生地は発酵器の中で温度26℃で5〜6時間発酵させれば焼くことが出来ます。
元種作り 発酵前
元種作り 発酵前
元種作り 発酵後
元種作り 発酵後
パン種作り 発酵前
パン種作り 発酵前
パン種作り 発酵後
パン種作り 発酵後
パン生地作り 発酵前
パン生地作り 発酵前
パン生地作り 発酵後
パン生地作り 発酵後

ル・パスポート式を改良した自然発酵パンの作り方

元種に塩を入れても発酵することが判ったので塩を入れればカビを防止出来るのではないかと考え試してみたところ 、小麦粉の重量の4%の塩を入れればカビが生えずに発酵することがわかった。発酵温度は26℃です。レシピ通りにすると小麦粉360gと水200cc 塩7.2g(小麦粉の2%)のパン種になります。

  1. 元種作り

  2. 熱湯消毒した容器に小麦粉40gと水40ccと塩1.6gを入れてよく混ぜ平らにならします。次に空気が多少流通する用に軽く蓋をして発酵器の中で 温度26℃で24時間発酵させます。発酵すると一面に気泡が出来てきます.
  3. パン種作り

  4. 発酵した元種に小麦粉80gと水80ccと塩0.8gを入れてよく混ぜ平らにならします。空気が多少流通する用に軽く蓋をして発酵器の中で温度 26℃で 6〜8時間発酵させる。
  5. パン生地作り

  6. 発酵したパン種に小麦240gと水80ccと塩4.8gを加え捏ねてパン生地にします。捏ね上がったパン生地は発酵器の中で温度26℃で4〜5時間発酵 させれば焼くことが出来ます。。
元種作り 発酵前
元種作り 発酵前
元種作り 発酵後
元種作り 発酵後
パン種作り 発酵前
パン種作り 発酵前
パン種作り 発酵後
パン種作り 発酵後
パン生地作り 発酵前
パン生地作り 発酵前
パン生地作り 発酵後
パン生地作り 発酵後

この方法で作った自然発酵パンの味

この方法で作ったパンはじっくり噛み締めると麦の自然な風味と発酵によって引き出された旨みが味わえます。 地粉で打った手打ちウドンの美味しさに通じるものがあります。私はル・パスポート式の方が多少風味が良いような気がします。

自然発酵パンを上手く作るには

パン用発酵器をお持ちでない方に

春、秋の気温が25℃〜27℃の時期及び夏クーラーで室温を26℃にしておけばパン用発酵器を使わずに発酵させられます。私も夏はクーラーの効いた部屋で発酵させています。

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